尿アルブミンの変化で分かったこと
私は50代後半から糖尿病と診断され、10年前から尿アルブミンの検査を続けてきました(現在は75歳)。
2023年8月末時点でそれまでの尿アルブミンの数値は300以内におさまっていました。
ところが2024年4月末の検査ではじめて328.5と300を越えてきました。
この原因について今回わかったことを記事にし、多くの糖尿病患者さんに同じ轍をふまないように役立てることができればと思っています。
尿アルブミンの結果
私は65歳の2014年から10年間尿アルブミンを測定してきています。
その結果を下記のグラフにしてみました。
グラフ中 赤枠のプロットについては尿アルブミンが0ということではなく、ゼリー状のプロテインを摂取した日付(8日)をグラフにプロットするために便宜的に値を0にしたものです。
尿アルブミン悪化の原因
私はできるかぎり毎週 鉄アレイによる筋トレをやるようにしています。
そして筋トレ終了後すぐゼリー状のプロテインを摂取するようにしていました。
TVで筋トレ直後のプロテイン摂取は筋肉がつきやすいということを聞いて1時期まじめに摂取しました。
それがグラフの赤枠の頃(1月13日~4月13日の8日)です。
そして4月23日の尿アルブミンの結果ではそれまで300以内におさまっていたものが初めて300を越えて328.5になってしまったことに気づき、驚きました。
尿アルブミンが悪化したのはひょっとしてプロテインではないのか?
そこで、プロテイン摂取を中止し、かかりつけの医者から「ケレンディア」を処方してもらい服用しました。
その結果、7月末、値を検査してもらうとグラフのように300以下の218.4に改善されてきました。
尿アルブミン検査は2か月経過しないとできないということなので次回もう一度9月末頃に実施するつもりですが、たぶん300以内の安定領域にはいっていると考えています。
参考書籍
書店でみかけた牧田善二氏著の「医者が教える最強の解毒術」のなかに「プロテインを飲むと腎臓が悪くなる」という内容を目にして早速購入してよく読んでみました。
尿アルブミン検査の必要性
糖尿病の合併症の一つが「糖尿病腎症」です。
合併症には3つあり、「しめじ」と言われていて、「し」は神経、「め」は目、「じ」は腎症です。
神経は血糖コントロールで治り、目は現在、糖尿病網膜症の手術や治療法も大きく進歩してきており、年に1回眼科で検査を受けることで回避できます。
問題は「腎症」です。
腎症悪化に気づかないと人口透析になってしまい身体障害1級に認定され、5年生存率は60%になります。
この事態を防ぐためには「尿アルブミン検査」が必須です。
健康診断結果で目にする「クレアチニン」ではだめで、これで異常が出たらもはや手遅れになります。
尿アルブミン検査
尿アルブミン値は腎臓のフィルターのダメージを見ています。
日本腎臓学会の正常値は30です。
ただし、値が300以内に入っていればそれ以上悪化することはなく、低空飛行が可能です。
さらに値が大きくなり、6000になると「人口透析」になります。
私は300以内に入っていることをずっとチェックしてきました。
ところがグラフのように突然4月末に328.5になりましたのであわてて原因を調査してみました。
すると前述のようにどうやらゼリー状プロテイン摂取が影響しているのが見えてきました。
そんな時に出会った上記の書籍「最強の解毒術」を読むことで原因がはっきりしたという次第です。
筋肉に良かれと思って実施したことが逆に害を招いていることは驚きでした。
尿アルブミンと共にeGFR値にも注意すべき
eGFR(Estimeted Clomeruler Filtration Rate)は腎臓を通過する血液の状態を見て腎機能を推定しているもので、慢性腎臓病(CKD)の指標であり、糸球体のろ過量を表しています。
基準値は60以上です。
私の値は下記のとおり。
クレアチニン値からeGFRを計算できるサイト
下記のサイトでクレアチニンからeGFRを計算できます。
腎臓の働きをしらべる eGFRの測定|知ろう。ふせごう。慢性腎臓病(CKD)
クレアチニンは正常値が1.1となっていますが、このサイトで計算するとeGFRは既に50.6になってしまい、すでに手遅れの状態ということになります。
またこのサイトで私の年齢とクレアチニン0.78をインプットしてみるとeGFRは73.7となり、上表のGFR推算値74と合致します。
プロテインが腎臓を悪くする
筋トレ時プロテインを摂取すると筋肉がつくというのは間違いであり、逆に腎臓にダメージを与えるようです。
自然の食べ物は大丈夫ですが、人工的に作られた粉末やゼリーは胃からすぐに小腸へ進み一気に吸収されて血液中に入りこんでしまいます。
すると過剰になったアミノ酸を尿素に変えて尿から排泄しなければならなくなり腎臓に過酷な労働を強いることになり過剰ろ過になって腎臓の機能低下が起きます。
「運動をするとタンパク質の補給が必要」というのは間違いであるというデータが存在します。
・1994年 イギリス ダンディー大学
・アメリカ イエール大学
タンパク質は食事からで十分です。
私がとった対策
- プロテイン摂取を中止
- ケレンディアを処方してもらい服用
これにより、尿アルブミンは300以内に収まったことを確認して一安心したわけですが、これで効果がなければ東京銀座にある牧田善二氏の「牧田クリニック」に行くことも考えていました。
ちなみに牧田クリニックでは尿アルブミン5000、かつ血清クレアチニン値4以下なら人口透析から救うことができると書かれています。
(最強の解毒術 226ページ)
保険診療でなく自由診療なのと遠距離なので躊躇していましたが、なんとか尿アルブミンが300以内に入ったのでこのまま様子をみます。
ケレンディア
ケレンディアは尿アルブミン検査の1か月後、かかりつけのクリニックに通院時、尿たんぱくの薬として処方してもらったものです。
ネットで調べると、降圧剤の1種でMRB拮抗薬です。
副作用として高カリウム血症(しびれ、吐き気など)があるとなっており、当初 毎日昼食前に1錠服用していましたが、副作用が気になりましたので、現在は週3~4回程度に自分で調整しています。
腎臓は高血圧の薬で劇的に改善できるようです。
これについては次回のブログで書こうと思っています。
後記
糖尿病と言われてから17~18年になり、いろいろ自分で書籍を読んだりネット検索をしたりして勉強してきました。
医者に言われたまま服薬することはせず、分からないことは自分で調べて納得のうえ対策をしています。
私は過去2013年から2014年にかけて現在のかかりつけ医ではなく、糖尿病専門内科に期待を持って通院したことがありますが、失望したことを覚えています。
すぐにインシュリん注射をすすめられたり、「尿アルブミン」という言葉が全く出なかったりしたことでこれは意味がないと考え、もとのクリニックに戻りました。
病気は自分で納得のうえ、対策をとり経過に注意することが大事だと実感しました。
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