夜中、目が覚める
若い時は夜 寝床に入ったら朝までぐっすりで、「本当に寝たのか?」と自分で思うくらいの感覚でしたが、60代半ばになってくると夜中の2時半や3時半頃にふと目がさめるということが出てきました。
これまでは、その原因は単純に年のせいかと思っていました。
が、今回、西野精治氏著「睡眠障害」を読んだ結果、納得のいく理由がわかりましたので紹介します。
また快眠に役立つ1/fゆらぎグッズも紹介します。
読書による発見
複数の読書によってなるほどと納得させられることが多々あります。
今回は次の2点です。
- 高齢者が夜中2時から3時頃に目をさますのは、ちょうどその時間に深部体温がぶりかえしてきて下がらないからである。
- 睡眠が肥満率や死亡率に関わる度合いが男性と女性では大きく違う。
深部体温がぶりかえすとはどういうことか
若い時は寝床に入ってから深部体温(直腸温度)が翌朝5時頃までずっと下がっていきます。
通常、人は深部体温が下がっていくと眠くなっていきます。
だから、寝る前に39~40度の15分程度の入浴をやっておけば自然と寝る頃には深部体温が下がって寝入り易くなるわけです。
ところが、高齢になると寝床に入って1時間くらいは少し下がっていくのですが、その後、2時から3時頃に逆に通常体温まで再び上がってしまうのです。
このデータは著書の169ページに「若年者(20~39歳)と高齢者(55~69歳)での就寝時の深部体温の経時変化と深いノンレム睡眠の出現の経時変化」というグラフで示されています。
夜中の2時から3時ころに目が覚めるのは 実にこれが原因だったのです。
ではなぜ高齢になるとこのように深部体温のぶり返しが起こるのか?
理由は自律神経と毛細血管の血流が関係しているようです。
通常は夜寝る頃になると副交感神経が優位になって、リラックスモードになり、血管が拡張し、皮膚の毛細血管の血流が多くなり、熱の放散が行われます。
それにより、深部体温が下がっていくのですが、高齢者の場合は副交感神経が思うように下がらず、血管が拡張しないので、熱の放散ができずに深部体温が下がらないということになります。
つまり、高齢者は体温調節が困難だということです。
たしかに、去年の猛暑の中でも相変わらずシャツの上にベストを着ていた高齢者をよくみかけたと思います。
私はこれまでの読書経験から「健康はすべて血流による」という考えを持っていますが、体温調節機能もやはり血流に左右されていることが今回わかりました。
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睡眠が肥満率や死亡率に関わる度合い
この著書によると、睡眠時間が短くなると肥満率や死亡率が増えると書かれていますが、その影響が男性と女性では違うそうです。
男性の場合、肥満率や死亡率が増えるのは40台からだそうですが、女性は70代!からだそうです。
過去に、なにかの本で読んだ記憶がありますが、人体の総血液量約6リッターについて男性は2/3出血するとショック死するのですが、女性の場合は1/2出血しても生きながらえるらしいのです。
女性というものはか弱い非力なイメージがありますが、生存パワーは男性とは大きく違うものなのですね。
寝入りの90分の質を高めるもう一つの方法
下記のブログで「寝入りの90分の睡眠の質を高める6つの方法」について紹介しましたが、今回紹介の著書でもう一つあることがわかりました。
睡眠リズム障害の治し方は腸内環境と体内時計をリセットすること - ziechanA’s diary
1/fゆらぎ
人は単調で退屈な環境のもとでは気持ちよく眠れるものです。
1/fゆらぎは自然のものにはほとんどあると言われている大自然のリズムで生体リズムもそうなっているそうです。
よって、人の生理に即したサイクルで、いわゆる整雑性をもったもので、これに触れると細胞の記憶がなつかしくよみがえって心地よくなるのでしょう。
明野照葉氏著「4階の女」にも1/fゆらぎを持つ音のことが出てきます。
ヒロインは人よりも超鋭い聴覚を持つ吉川真昼28歳の物語で私のブログでも紹介していますのでよろしければ見てください。
読書により著者の言いたい事が見える「生命の連続性」についての感性 - ziechanA’s diary
1/fゆらぎ関連の睡眠グッズ :ラジオメーター
イギリスの物理学者ウィリアムクルックスが発明したもので、太陽光や室内灯を浴びるとそれに反応してくるくる回転するもので、光の強弱によって回転速度が変わるというものです。
今回紹介した「睡眠障害」の著者 西野精治氏も愛用されていると書かれています。
1/fゆらぎ関連の睡眠グッズ:ホワイトノイズ
人の可聴周波数が均一に含まれており、耳障りな音や騒音を消してくれるもので、「音のカーテン」と呼ばれているようです。
感染防止グッズ
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